遠方にある不動産の売却は、多くの方にとって手間や時間がかかるため先送りしがちな課題です。

しかし、所有し続けることで固定資産税などの負担が増え、建物の劣化や土地の荒地化も進んでしまいます

そのため、売却を考えているのであれば、できるだけ早く着手することをおすすめします。

現地に行かずに売却する3つの方法

遠方の不動産でも、現地に行かずに売却することは可能です。主な方法として以下の3つがあります:

  1. 持ち回り契約:仲介会社が売主・買主双方に出向いて契約書に押印してもらう方法です。迅速な対応と信頼できる仲介会社の選択が重要です。
  2. 代理人を立てる:委任状で代理権を付与した人に契約を締結してもらいます。親族や法律の専門家など、信頼できる人を選び、委任範囲を明確にする必要があります。
  3. 司法書士に依頼する:司法書士に代理権を付与して契約を締結してもらう方法です。不動産取引に慣れた司法書士を選ぶことが大切です。

遠方の不動産を売却する5ステップ

  1. 売却準備:複数の仲介会社に査定を依頼し、根拠のある査定価格を示す信頼できる会社を選びます。
  2. 媒介契約:一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。積極的に売り出してもらうため、専任または専属専任媒介契約がおすすめです。
  3. 売却活動:仲介会社が広告や店頭での紹介などの活動を行います。
  4. 売買契約:買主が決まったら、申し込みと手付金納付を経て契約を締結します。
  5. 決済と引き渡し:残金決済、物件引き渡し、所有権移転登記の手続きを行います。

遠方の不動産を売却する際の3つの注意点

  • 計画的に進める:売却までのスケジュールを把握し、主体的に進めることが大切です。
  • 信頼性の確認:可能であれば、仲介会社の担当者や代理人と対面で会い、信頼性を確認しましょう。
  • 空家や空き地の管理を考慮する:売却までの期間、適切な管理が必要です。手入れの行き届いた物件は、印象が良く売却しやすくなります。

遠隔地で不動産会社を選ぶ4つのポイント

  1. 大手にこだわらない:複数の会社に査定を依頼し、丁寧な対応をする会社を選びましょう。
  2. 管理サービスの有無を確認:売却までの物件管理も引き受けてくれる会社を選ぶことをおすすめします。空家や空き地の定期的な手入れ、清掃、草刈りなどを行ってくれる会社は、物件の価値維持に貢献します。
  3. 専任または専属専任媒介契約を選ぶ:定期的な報告義務があるため、状況把握がしやすくなります。
  4. 地域の特性を理解している:地元の不動産会社は、その地域の特性や市場動向に詳しい場合が多いです。これは適切な価格設定や効果的な売却戦略につながります。

空家・空き地の管理の重要性

売却までの間、空家や空き地の適切な管理は非常に重要です。

以下の理由から、管理サービスを提供する不動産会社を選ぶことをおすすめします:

  • 物件の価値維持:定期的な清掃や修繕により、物件の劣化を防ぎ、価値を維持できます。
  • 近隣トラブルの予防:草刈りや外観の手入れにより、近隣住民とのトラブルを防止できます。
  • 防犯対策:定期的な見回りや管理により、空き家特有の防犯リスクを軽減できます。
  • スムーズな売却:手入れの行き届いた物件は、買主の印象が良く、スムーズな売却につながります。
  • 所有者の負担軽減:遠方からの管理の手間や心配を軽減し、所有者の負担を減らすことができます。

まとめ

遠方の不動産を所有していても、売却を先送りにすることで様々なリスクが生じます。

現地に頻繁に行かなくても売却できる方法があることを知り、早めに対応することが大切です。

信頼できる仲介会社や専門家と連携し、適切な管理サービスを活用しながら計画的に売却を進めることで、遠方の不動産でも円滑に売却することができます。

重要なポイント:

  • 現地に行かずに売却する3つの方法を理解し、最適な方法を選択する
  • 5ステップの売却プロセスを把握し、計画的に進める
  • 信頼性の高い不動産会社を選ぶための4つのポイントを考慮する
  • 空家・空き地の適切な管理が売却成功の鍵となる
  • 早めの対応が様々なリスクを軽減し、スムーズな売却につながる